
以前は、薄毛で悩んでいる人は男性が多かったですが、最近は女性も社会進出が増え、将来に対する不安や、人間関係などにより薄毛に悩む人も増えてきました。男性の場合、ハゲてしまうと女性からモテなくなってしまう人もいます。
女性も若いうちに髪の毛が薄くなってしまうと、ヘアスタイルを自由に楽しめなくなってしまうでしょう。髪は女性の命。女性が薄毛になってしまう原因や、抜け毛を減らす方法、育毛について紹介します。
女性の薄毛や抜け毛の原因とは
抜け毛の原因は人それぞれ違いますが、女性で多いのが、頭皮の疾患です。フケによる悪玉菌の繁殖や、ヘアカラー、シャンプー、パーマ、引っ張るヘアスタイルなどの髪の毛にダメージを与えるもの、女性ホルモンのバランスの崩れなどが大きな要因となっています。
そして、女性の薄毛のほとんどが「びまん性脱毛症」と言われるものです。男性はM字型に薄くなったり、頭頂部がカッパのお皿みたいになったりしますが、女性の場合は、頭髪全体が均等に少しずつ髪の毛が薄くなってしまいます。
それにより、髪の毛がぺたんとしてスタイルが決まらない、つむじや分け目などが目立つ、抜け毛が多く髪の毛が細くて元気がないといった症状が出てきてしまいます。
脱毛症の原因とは
びまん性脱毛症だけではなく、脱毛症の原因は、ヘアサイクルの乱れが多いです。
髪の毛は一日に80本から100ほど抜けると言われていますが、髪の毛がなくならないのは、新しく生えてくるサイクルがあるからです。ヘアサイクルは、「成長期」「退行期」「休止期」の3つのステージに分かれ、これを繰り返して髪の毛が成長し、成長が止まり、抜けるを繰り返しています。
ヘアサイクルが乱れてしまうと、髪の毛を育てる成長期が短くなってしまい、髪の毛が十分に育たない状態で抜けてしまいます。これが薄毛の原因になっているのです。
ヘアサイクルが乱れる原因とは

女性の薄毛や抜け毛には女性ホルモンが関係しています。女性の場合、出産後や年齢を重ねるごとにホルモンバランスに顕著な変化が見られるでしょう。女性ホルモンの一つ「エストロゲン」は、髪の毛の成長に大きく関係しています。
エストロゲンは、髪の毛の成長を促したり、髪の毛の成長期間をキープしたりする役割があります。エストロゲンの分泌が減少することにより、ヘアサイクルが乱れてしまうのです。ホルモンバランスが乱れる原因は様々ですが、「加齢」「ストレス」「極端なダイエット」「睡眠不足」などが多いでしょう。
例えば、人はストレスを受けると、自律神経が乱れてしまいます。この自律神経の乱れはホルモンバランスを崩すだけでなく、血流不良を引き起こします。血液は髪の毛に栄養を届ける役割があるので、血流が悪くなると、頭皮に栄養が届かなくなるのです。
女性にありがちな薄毛の原因
キレイになりたいと思い、減量に励む女性は多いですが、行き過ぎたダイエットは薄毛の原因になります。食事制限をすることにより、体に必要な栄養が不足してしまうのです。そうすると、髪の毛に栄養が行き渡らなくなり、髪が弱々しく細くなってしまいます。
髪の毛は自分が食べたもので作られるので、しっかりと食べないと元気な髪は育ちません。育毛に欠かせない栄養素は、「たんぱく質」「亜鉛」「ビタミンE」「鉄分」などです。きちんと食材を選べば、これらの栄養素はカロリーがそんなに高くありません。
ダイエットする時は、栄養を摂りながら健康的に痩せましょう。また、女性の抜け毛はヘアカラーが関係している可能性も多いです。髪の毛の内部は、健康を保つための最適なバランスが保たれていますが、人工的に作られた色素を髪の毛に入れると、毛髪内の色素を破壊し、髪の毛にダメージを与えます。
薬剤を頭皮につけると、ヒリヒリしたような感覚を受けますが、これは頭皮がダメージを受けている証拠です。ヘアカラーは、髪の毛と頭皮の両方にダメージを与えるので、ヘアカラーを使いすぎると、将来的に薄毛になってしまう可能性があります。
さらに、長期間同じ分け目を維持していると、徐々にその部分の頭皮が硬くなっていき、髪の毛の成長を妨げます。他にも、髪の毛をギュッと引っ張りながら結んでいる人は、髪の毛に負担がかかりやすいので要注意です。それだけで、女性でも分け目が薄くなってしまう原因になることもあります。
薄毛や抜け毛を予防する方法
薄毛を予防するためには、たんぱく質を積極的にとりましょう。たんぱく質は、人間の体を構成するために欠かすことのできない栄養素。髪の毛や頭皮は、たんぱく質で構成されている「ケラチン」という成分でできています。
たんぱく質をきちんと摂取すれば、健康的な髪の毛が作られるので、抜け毛が少なくなるということです。抜け毛予防に効果的な食べ物は、「肉、卵、魚、大豆」などです。これらのたんぱく質に加え、ミネラルやビタミンもバランスよく摂取してみましょう。
そして、髪の毛を成長させるには、しっかりと睡眠をとることが大切です。寝ている間に「成長ホルモン」が分泌され、この成長ホルモンが頭皮や髪の毛に栄養を与える「毛母細胞」に働きかけるのです。睡眠を取らないと、頭皮への栄養や酸素供給、成長ホルモンの分泌が不足してしまいます。
一日6~8時間以上、成長ホルモンが分泌されやすい午後10時から午前2時の間に、しっかりと睡眠をとるようにしましょう。また、しっかりと栄養を摂っても、頭皮が硬くなっていると血行不良により、毛乳頭に栄養が十分に届かなくなってしまいます。
頭皮マッサージをすることで、頭皮を柔らかくし、血行を促進させ、髪の毛に栄養が届けやすくなります。頭皮がガチガチに凝っている時は、半身浴やシャンプーしている時に、頭をマッサージして健康な頭皮を取り戻しましょう。
育毛剤を使ってみよう

女性用の育毛剤も売られているので、育毛剤を使うのは恥ずかしいことではありません。男性と女性は、薄毛になる原因が異なることもあるので、女性用の育毛剤を選びましょう。育毛剤を選ぶのに大事なことは、自分の薄毛の原因に合ったものを選ぶことです。
例えば、風邪をひいているのに腹痛を治す薬を飲んでもしょうがないのと同じで、適当に育毛剤を選んでも効果はありません。「ホルモンバランスの乱れ」「ストレス」「血液循環の不良」「栄養不良」など、自分の薄毛の原因に効果的なものを選びましょう。
例をあげると、食生活が乱れ、髪の毛に必要な栄養を十分に取れていない人は、頭皮、毛根へ直接栄養を送れるものを選ぶと良いです。また、若い女性は、長時間のスマホやパソコンの使用、ストレスが薄毛の原因になっていることが多いので、「血行を高める成分」がおすすめ。
30代以降は、ホルモンバランスが乱れやすいので、「乱れたヘアサイクルやホルモンバランスを正常化」するものなど、必ず自分に合ったものを選びましょう。